MPD -A/G RADAR-
空対地レーダーページ

A/G RADARページはレーダーで走査した地表の様子を表示します。地上の構造物や車両などを探知してそれらを目標として指示することが出来ます。
対地攻撃が主任務のであるF-15Eでは対空レーダーよりも使用する頻度が多くなることでしょう。
A/G RADARページにはRBM/HRM/GMT/IGMTの4つのモードがあります。

RBMモード
RBM(Real Beam Map)モードは標準的な対地レーダーモードです。MPD上にはレーダーで走査された地表の様子が表示され、走査に合わせて刻々と更新されます。レーダー反射の小さい海面・地表などは暗く、レーダー反射の大きい構造物は明るい点として表示されます。


A/G RDRページのRBMモード。
MAPカーソルでHRM作成地点を指定している。

プッシュボタンの役割はどのモードでも同じです。

PB6を押すことでレーダーモードを切り替えます。ボタンを押す毎にRBM/HRM/IGMT/GMTと切り替わり、ボタンの上には現在のモード名が表示されます。

PB7でカーソルの機能を切り替えます。ボタンを押すことでMAP/TRGTと切り替えられます。MAPの時にスクリーンをクリックするとその地点のHRM画像が作成されます。TRGTの時にスクリーンをクリックするとその地点が目標として指示されます。

PB8は作成するHRM画像のウィンドウサイズを切り替えます。ボタンを押す毎に.67/1.3/3.3/4.7/10/20/40nmと切り替わります。数字が小さいほど詳細な画像が作成されることになります。

PB9はレーダーの走査する幅(弧)を切り替えます。ボタンを押す毎にFULL/HALF/QUATERと切り替わります。FULLは50°、HALFは25°、QUATERは12.5°でFULLは走査範囲は広いですが更新されるまでの時間が長くなり、QUATERは走査範囲は狭くなりますが非常に早い更新がなされます。

PB14/13はレーダーの範囲(距離)を増/減します。RBMモードの場合は4.7/10/20/40/80、GMTとIGMTモードの場合は4.7/10/20/32のいずれかに設定でき、現在の範囲はボタンの横に表示されます。

PB16を押すと'FRZ'(FREEZE)の文字が四角で囲まれスクリーンの更新を止めることが出来ます。ボタンをもう1度押すと解除されます。なおフリーズ中はレーダー放射も停止されます。

PB18を押すと'SNIFF'の文字が四角で囲まれレーダー放射を停止します。スクリーンは表示されますが地表の様子は更新されなくなります。ボタンをもう1度押すと解除されます。

PB11を押すとメインメニューに戻ります。

HRMモード
HRM(High-Resolution Map)モードはレーダー走査により作成された詳細(拡大)地図を表示します。これにより遠方からでも目標地点の詳しい様子を知ることができ、さらに目標指示を行うことができます。

HRM画像を作成するにはまずRBMモードにしカーソル機能(PB7)を'MAP'にします。PB8を押して適当なDW(Display Window)サイズに切り替えます。ウィンドウサイズを切り替えるとMAPカーソルの大きさも変化します。

カーソルを地図を作成したい地点に合わせたらクリックします。
もしここでエラーメッセージが出た場合は地図は作成できません。エラーとその原因は以下のとおりです。

また、飛行高度が低すぎると遠方のHRMを作成できなくなります(マニュアル4.55の表)。
HRMが作成されるまでには4〜10秒ほどかかります。作成されるとMPDはHRMモードとなりHRMが表示されます。

RBMモードから作成されたDWサイズ4.7nmのHRM。
ここから更に詳細な地図を作成できる。

作成されたマップの中で更にある地点を拡大したい場合はPB13/14でDWサイズを切り替えてからその地点をクリックします。


DWサイズ0.67nmのHRMで捕らえられた飛行場の様子。
攻撃したいポイントをここで目標指示できる。

HRM上で攻撃目標が確認された場合はここで目標を指示することが出来ます。PB7を押すとボタンの上の文字が'TRGT'に変わます。そして目標地点をクリックするとそこが(△)でマークされ目標として設定されます。

GMT/IGMTモード
GMT(Ground Moving Target)モードは地上を移動している目標を探知しそれを表示します。探知された目標の位置はMPD上に(+)マークで表示されます。
IGMTモードはGMTモードにRBMを重ねたものです。


GMTモード。地上を移動する目標が+で表示される。
目標指示する場合はPB7を押し'TRGT'に切り替えてカーソルを(+)にあわせクリックします。