Middle Range Missle
中射程空対空ミサイル

視程外戦闘では中射程空対空ミサイルが唯一の使用兵器となります。
F/A-18ではアクティブレーダー誘導方式のAIM-120 AMRAAMとセミアクティブレーダー誘導方式のAIM-7を使用します。

AIM-120 AMRAAM
AMRAAM(発達型中射程空対空ミサイル)はAIM-7スパローに代わる新型の中射程ミサイルです。AIM-7と大きく異なる点はミサイル自身がアクティブレーダーを内蔵してるため母機がレーダー誘導をしなくても目標へ向かう撃ち放し性を有していることです。
AIM-120を使用するにはマスターモードをA/Aにし、AIM-120(HUDやMDIではAMと略記)が選択されるまで[1]キーを押すか、[5]キーで直接選択します。
発射方法には目標を指示して発射する方法と目標指示をしないボアサイトで発射する方法があります。

目標指示しての発射
この方法はAIM-120の標準的な発射方法です。発射するにはまずA/Aレーダーで目標を指示します。目標を指示するとHUD表示は次のようになります。


HUD中央下には“AM”と表示されAMRAAMが選択されていることを示しています。それに続く数字はAMRAAMの残り数です。
主要目標(L&Sターゲット)はTDボックスで囲まれます。HUD中央にはNIRDと呼ばれる円が表示されています。
その右下には目標との距離(RNG)と接近率(VC)が表示されます。接近率の数値が−の時は目標が遠ざかっていることを示しています。
その下に表示されているタイミングはミサイル発射状態によって以下のように内容が変わります。単位はいずれも秒です。

ステアリングドットは目標との衝突コースを指示するものです。この点がNIRD(ASEサークル)の中央に位置するように飛行すれば目標と最短時間で接近できます。

目標がミサイルの必中射程内に入るとTDボックスの上にシュートキュー“SHOOT”が表示され発射の機会であることを示します。このシュートキューが表示されたら武器発射ボタンを押してミサイルを発射します。

AIM-120は撃ち放し式のミサイルではあるものの、アクティブシーカーが作動するまでの間は目標のいた位置に向かって盲目的に飛翔することになります。そのためミサイルがレーダーを作動させるまでの間に目標が大きく移動してしまうとミサイルが目標を見失ってしまうことがあります。 これを防ぐためにはミサイルを発射後も母機はできるだけ目標をレーダーで追跡し続けるようにします。これによって飛翔中のミサイルに目標の最新情報を教えることができるのでミサイルの命中率がより高くなります。

TWSモードを使用すると最大で8個の目標に対して同時にAIM-120を発射することができます。 TWSモードで複数の目標を追跡している場合、1発目のミサイルは主要目標に対して発射されます。さらに続けて2発目を発射するとミサイルは副次目標に向かいます。3発目以降のミサイルはランク付け順に残りの追跡目標に対して発射されます。目標の数以上に発射されたミサイルは主要目標に向かいます。
MDIには主要目標と副次目標に重なるようにAMRAAMの射程を示す縦のバーが表示されます。バーの目盛りは最大射程(Rmax)、必中射程(Rne)、最小射程(Rmin)を示していて、目標がRneとRminの間にあれば発射の機会となります。ミサイルを発射すると射程バーの下からはミサイルの現在位置(距離)を示すシンボルが表示され、このシンボルが目標シンボルに達すると実際のミサイルも目標に達したことになります。

ボアサイトモード
目標指示を行ってない場合または指示目標がある場合でも[U]キーを押すとAIM-120はボアサイトモードで発射されることになります。


HUDには破線で大きな円が表示され、これはミサイルのアクティブレーダーの探知範囲(視野)を示しています。
ボアサイトモードで発射されたミサイルは直ちにアクティブレーダーを作動させ、視野内に捕らえた目標に対して向かって行きます。

目標指示を行わなくて良いので至近距離で発見した目標に即座にミサイルを発射する場合に有効ですが、目標がボアサイト内に複数いる場合はどれに向かうかが予想しにくく、特に味方機が近くにいる場合は友軍誤射する恐れがあります。

AIM-7 スパロー
AIM-7は1950年代から使用されているセミアクティブレーダー誘導方式のミサイルです。AIM-120のようにミサイル自身はレーダーを持たないので、発射母機はミサイル発射後も目標に命中するまではレーダーロックを続けなければなりません。また複数の目標を同時に攻撃することもできません(1つの目標に対し複数のミサイルを発射することは可能)。AIM-120が十分あればAIM-7を使う必要は全くありませんが、キャンペーンを進めるうちにAIM-120の在庫が少なくなってきたらAIM-7も使わなければならなくなるでしょう。
このゲームにはAIM-7F、AIM-7M、AIM-7MH(単にAIM-7Hとも表記)の3種類のスパローがあり、新しいものほど高性能になっています。使用方法に違いはありません。
AIM-7を使用するにはマスターモードをA/Aにし、AIM-7F/M/MH(HUDやMDIでは7F/7M/7Hと略記)が選択されるまで[1]キーを押すか、[4]キーで直接選択します。
発射方法はAIM-120と同じように目標を指示して発射する方法と、目標を指示ぜずに発射する“FLOOD”モードがあります。またジャミングを行っている目標に対して発射する“ジャミング誘導”モードや射程を延ばすための“LOFT”オプションがあるなど、状況に応じて最適な発射方法が選べる(もしくは自動選択)ことができます。

目標指示しての発射
発射方法やHUD表示はAIM-120とほぼ同じですが、大きく異なるのは発射時には対空レーダーをSTTモードにして発射後もミサイルが命中するまではロックをし続けなければならないことです。命中前にロックを解除してしまうと命中はまず望めません。


対空レーダーで目標を指示し、目標が射程内に入ってSHOOTキューが表示されたらミサイルを発射するという基本的な部分はAIM-120と変わりません。
違う点はまずレーダーがSTTモードになってない場合はSTTモードへ切り換える(L&Sターゲットを再度[Enter]で指示する)ようGO STTキューが表示されます。これはSTTモードにするとレーダー波放射が指示目標のみに集中されることでミサイルの命中率が高くなるためです(これが本来の誘導方法で逆にSTTにしないと命中率は大きく落ちます)。

AIM-7のSMSページにはPB20にLOFTオプションがあります。これをオンにするとAIM-7は通常より高い高度を飛翔するようになります。これによって限られたロケットモーターのエネルギーを最大限に活かし、射程を幾分か延ばすことができます。

ジャミングを行っている(レーダースクリーンのAOTゾーンに表示されている)目標を攻撃する場合はAIM-7は自動的にジャミングモードで発射されます。この場合ミサイルは目標から発せられているジャミング波を感知してパッシブ誘導を行います。ただし目標が途中でジャミングを止めてしまうとロックが解除されてしまいます。

FLOODモード
これはAMRAAMのボアサイトモードに相当します。違いはミサイル自体がレーダー波を放射できないので母機が放射を行なうのですが、その際に目標がいるであろう自機の正面空域をレーダー波で満ち溢れさせることからFLOODモードと呼ばれます。


発射方法は目標指示を行わずに目標をAIM-7の視野を示す円内に捕らえてミサイルを発射します。発射後もミサイルが命中するまでは目標が自機の正面に位置するようにしなければなりません。
FLOODモードで発射した場合はHUDにはxx:xx SLとタイミング表示されます。これはミサイルがレーダー波をFLOODさせている空域(自機から距離10nmの範囲)を抜けてしまうまでの時間を示していて、これが0になっても目標に命中していなければミサイルはもう何をもロックすることはありません。
AIM-120のボアサイトモードと同じくレーダー放射空域に複数の目標がいる場合はどれに向かうか(敵味方問わず)はミサイル任せとなります。またSTTを行っていないので命中率も悪くなります。