HSI
水平状況インジケーターページ

HSIページは従来型コックピットに搭載されているHSI計器と同じ役割をするもので、航法に関する情報の表示と操作を行います。このHSIページは地図を重ね合わせて表示させることができるため、従来のHSI計器よりも現在位置の把握がしやすくなっています。
他のページと同様にHSIページもどのMDIにも表示させることが出来ますが、地図をカラー表示させるために通常はコンソール中央下のカラーMDIに表示させて使います。

HSIは自機を真上から見た形で周囲の状況が表示されます。HSIの上方向が常に自機の進行方向となっていて、機体が旋廻するとコンパスローズ(方位が書かれた円)や地図の方が回転します。


ウェイポイント方位ポインターは現在向かうべきポイント(操舵ポイント)の方向を指し示しています。WP方位ポインターの反対側にはポインターテールが表示されます。
ウェイポイントデータブロックには現在選択されているウェイポイントについて情報が表示されています。上段に 199/67.8 とある場合はそのウェイポイントは自分の位置から199°方向の距離67.8nmの位置にあることを示しています。下段は現在の速度でその地点に直進した場合にかかる時間(時:分:秒)です。 TACANデータブロックも現在選択されているTACAN局についての同様の情報が表示されています。
HSEL(機首方位選択)設定の数値はカラーMDIの左にあるHSELスイッチの上下をクリックすることで増減し、その方向にはHSELバグが表示されます。 同様にCSEL(コース選択)設定の数値もカラーMDIの左にあるCSELスイッチの上下をクリックすることで増減します。

プッシュボタンの機能は次の通りです。

PB1 DCTR
自機の位置を画面下にします。DCTRとTUPオプションはどちらか1つを選択できます。

PB2 TUP
自機の位置を画面中央にします。デフォルトはTUPとなっています。

PB3 ACL
母艦が操舵ポイントになります。操舵モードはACL,GPS,TCN,WPT,TGTのいずれか1つを選択できます。

PB4 GPS
GPS目標が操舵ポイントになります。目標が複数ある場合はPB13/14で選択します。

PB5 TCN
TACAN局が操舵ポイントになります。

PB6 MAP
このオプションをONにすると地図が重ねて表示されます。

PB8 SCL
HSIの表示範囲を切り換えます。ボタンを押すと5/10/20/40/80と切り換ります。

PB9 CSEL
このオプションをONにするとCSELで設定した方向を示す線が操舵ポイント上に表示されます。

PB10 DATA
このオプションをONにするとMDIには現在選択されている操舵ポイントの詳しい情報が表示されます。
BRGは方位、RNGは距離、ELEVは設定されている通過高度、TTGは到達までの所要時間、TOTは目標地点の到達時刻、GSPDは設定されている通過対地速度です。
また、この画面では時刻表示の切り換えができ、PB16"LOC"をONにすると現地時間、PB17"ZULU"をONにすると世界標準時で表示されるようになります。ZULUにした場合は時刻表示の最後に“Z”が付きます。

PB11 WPT
ウェイポイントが操舵ポイントになります。デフォルトではWPTが選択されています。

PB12 TGT
現在指示されている目標が操舵ポイントになります。

PB13/14 ↑↓
ウェイポイントやGPS目標を選択します。矢印の間に表示されている数字はウェイポイントまたはGPS目標の番号です。

PB15 SEQ
このオプションをONにするとウェイポイントシンボルとルートを示す線が表示されます。

PB16 AUTO
このオプションをONにすると自機が現在選択されているウェイポイントに到達すると自動的に次のウェイポイントが選択されるようになります。

PB17 TIME
このオプションをONにするとHUDに時刻が表示されます。

PB18 MENU
ボタンを押すとメインメニューに戻ります。

PB20 SENSOR
このオプションをONにするとレーダーロックしている地点には“R”、FLIRがロックしている地点に“F”のシンボルが表示されます。