効率のよい爆撃を行なう
TAWのキャンペーンはいずれのシナリオでも戦略目標の破壊を目的としています。
例えばHighlandの場合は開始直後の戦略目標は敵C4施設となっていています。そのため作成されるInterdictionやSEADミッションの攻撃目標は敵のEWレーダーやSAMサイトなどとなっています。このC4施設の爆撃は目標としている割合(%)まで破壊するか時間切れになるまで続けられ次の空軍施設(AF)爆撃へと移ります。Highlandの場合最終的には敵の陸軍施設(ARMY)を60%以上破壊することが戦略目標となっていてこれが達成されるとキャンペーンに勝利することになります。
つまりキャンペーンに勝利するには戦略目標となっている敵施設をなるべく早く破壊していかねばならないのですが適当に任務をやっていると破壊率がほとんど上がらないまま最終的な時間切れを迎えることになってしまいます。

破壊率が上がらない理由としてはまず目標地点に到達する前に敵の迎撃機やSAMに撃墜されてしまうことが上げられます。この撃墜されることの原因には@飛行ルートあまりにも敵の飛行場やSAMに近いということとA護衛とWildWeasel部隊の能力が低いということが考えられます。またB敵の迎撃をなんとか突破して目標地点にたどり着いても爆撃に失敗しては当然破壊率が上がることにはなりません。そしてC攻撃目標の爆撃に成功して帰還してもたった1個所の破壊だけでは破壊率はほんの少し上がるに過ぎません。

このうちBは自分がStrike任務を担当して確実に破壊するようにすれば解決できる問題ですが与えられた武装によっては破壊が困難な場合もあります。@はコンピュータ作成のミッションでも考えられて設定されていることが多いですがAについてはかなりランダムで特に戦闘力の低い航空機が護衛に付いた場合は敵機に襲われた場合攻撃隊を守ることはできないでしょう。Cは仕方のないことかも知れませんが攻撃隊がプレイヤーであれば攻撃目標近くの別の戦略目標を破壊することも可能です。

これらの問題を全て解決するにはミッションプランナーで自ら爆撃作戦の全てを立てることです。そして1度の出撃でなるべく多くの戦略目標を破壊するようにすれば破壊率は一気に上げることが出来ます。
ミッションプランナーではTarget Area、Flight、Assign Target、Weapon、Waypoint、Attack Patternの6つの設定項目があります。このうち@の解決にはWaypoint、Aの解決にはFlightとWeapon、Bの解決にはWeapon、Cの解決にはWeaponとWaypointを適切なものに設定する必要があります。


徹底的な爆撃作戦を繰り返してキャンペーンに勝利した時のARMYのダメージグラフ。
この作戦を取り始めた30時あたりから急激にダメージが上がっていることがわかる。

以下は戦略目標がARMYの際に自分がSTRIKE任務に就く場合のミッションプランナーの設定方法です。

Target Area:
通常ミッションプランナーを開いた時点ではコンピュータが指定した攻撃地点が設定されています。プレイヤーはここでMAP上に表示されている他の場所に攻撃地点を変えることが出来ます。変更する場合は戦略価値のある目標を設定しなければなりません。またCのことを考えて近くに他の戦略目標が多くある地点を選ぶのが良いでしょう。

Flight:
ここでは爆撃に向かう編隊の機種や数を設定することが出来ます。ただしミッションによって編隊の数と@編隊あたりの機数に限りがあり、さらに出撃する基地によっては機種と機数に限りがあります。編隊の組み合わせは4編隊の場合は攻撃x1、護衛x2、WWx1が標準的ですが目標地点にSAMが無い場合にはWWを無くして護衛x3にしたり、攻撃地点に戦略価値高い目標が多数ある場合には攻撃部隊を増やすなど状況に応じた組み合わせが必要です。機種はEscortには強力な戦闘機、WildWeaselには対レーダーミサイルを多数装備可能な攻撃機を選ぶのが良いでしょう。
またパッケージに組み入れる機種によっては全体のステルス性にも影響します。F-22やJSF部隊だけからなるパッケージならステルス性は高いですが、F-15やSu-27などレーダー反射の大きな機種を組み入れると敵に発見され易くなります。この全体のステルス性の変化はMAP上にEWRやSAMのレーダー探知を表示させておくと分かります。

Assgign Target:
攻撃編隊各機が攻撃地点にあるどの建物を爆撃するかを設定します。戦略価値の高い目標を優先して設定するべきですがこの作業はAutoで十分です。攻撃部隊1つでは戦略価値のあるたてもの全てを破壊できないと思われる場合は(可能であれば)攻撃部隊を2つに増やす必要があるでしょう。
戦略目標がARMYの場合、陸軍基地であれば戦略価値ある建物が多くありますが、都市の場合には2つだけあるバラックを破壊するだけで十分(破壊率100%)です。居住施設やオフィスビルなどの民間施設は破壊しても戦略的に何も意味がありません。

Weapon:
ここではF-22や他の編隊に搭載する武器を設定します。まず護衛機には出来るだけ多くのAAMを搭載するようにします。WildWeasel機にはAGM-88 HARMを搭載させます。コンピュータの攻撃部隊には命中率の高いJDAMが最適です。ここでもし目的の武器が十分な数搭載できない機種であればFlightで別の機種に変更すべきです。
そして一番重要なのは自分のF-22の設定です。Cを考えて数多くの目標を破壊するのなら翼下パイロンはすべてMk.83Fにし機内にはAAMを装備します。よってMk.83x12、AIM-120Cx4、AIM-9Xx2が標準となります。ただし目標付近にSAMが多数ありWW部隊だけでは処理しきれないと思われる場合はMK83かAAMを減らしてAGM-65を搭載したり、機数や部隊数が少なくて十分な護衛が選られない場合にはAAMを大目に持っていくなどルートや目標付近の状況や編隊の組み合わせなどを考慮して設定します。

Weypoint:
WaypointはReplot Routで自動的に引くことが出来ます。この場合上のスライダをShorterにするとより最短距離で引かれSaferにすると脅威の高い地域を避けたルートが引かれます。安全なルートを引くにはEWR、SAM、Airfiedの何れにもなるべく掛からないように引くのですがあまりにルートが長くなっても敵との遭遇機会が増える可能性があるうえ燃料を多く消費することになります。それほど脅威が高くないのであれば最短距離で攻撃しすぐに帰って来るのがかえって安全でしょう。脅威が高くルートがどうしても長くなるような攻撃地点は最初から選ぶべきではありません。
そしてCを考えた場合攻撃地点だけでなくその他の戦略目標上にもウェイポイントを設定しておくとその目標を探すのが楽になります。

Attack Pattern:
爆撃を行なう際の目標へのアプローチ方法を設定しますが通常Autoで十分です。

1度の出撃で6つの都市を爆撃した時のDebriefing画面。
各都市に2つずつあるバラックだけを破壊すれば自機に搭載した12発のMk.83だけでも6つの都市を破壊することが可能。